AIDMA、AISAS、SIPS

 

こんにちは!

小さな会社の海外輸出を全力でサポートする海外販路開拓コンサルタントの有本です。

 

前回はAIDMAを意識した販促活動が重要ということを書きましたが、今回はAIDMA以外の消費者の購買行動モデルであるAISASとSIPSについて解説したいと思います。

 

 

AISAS

 

AISASというのは、Attention(認知)、Interest(興味、関心)、Search(検索)、Action(行動)、Share(共有)の頭文字を組み合わせた言葉です。AIDMAに「検索」と「共有」というプロセスを加えたもので、AIDMAに比べてインターネットとSNSを使用した消費者の行動をより意識したモデルです。

 

このモデルで消費者の行動を説明すると、まず広告や宣伝、ニュースなどで商品のことを知って(Attention)、関心をもった消費者は(Interest)、口コミサイトやSNS、会社のHPなどで商品のことを検索し(Search)、その結果に満足した後で購入を決断し(Action)、その感想や使用しているところの写真などをSNSや口コミサイトなどに投稿する(Share)というような流れになります。

 

AISASはSNSでの情報発信とHPへ掲載するコンテンツを組み合わせての販売促進策を考えるときに使いやすいと思います。

 

 

SIPS

 

一方SIPSというのは、Sympathize(共感する)、Identify(確認する)、Participate(参加する)、Share&Spread(共有し、拡散する)の頭文字を組み合わせた言葉で、ソーシャルメディア(SNS)を積極的に活用したコミュニケーションに焦点を当てた新しい消費者の購買行動を説明するモデルです。

 

SNSをメインに使った販促活動を行うときにこのモデルを意識すると良いです。

 

このモデルで消費者の行動を説明すると、まず企業の発信した商品についての情報に共感した消費者は(Sympathize)、それが本当に正しい情報なのか、本当に有益なものなのか、口コミサイトや他の消費者のレビューを見たり、専門家の意見を調べたりして確認します(Identify)。

その共感した情報が正しいことを確認できた消費者は、こんどはその商品の販売活動に参加します(Participate)。ここでいう「販売活動への参加」は、商品を購入することだけではなく、チャンネル登録をしたり、”いいね!”を押したり、フォローをしたりといった、販売活動を応援したり支援したりする行動全般を意味します。

そして、友人や知人に口コミで情報を伝えたり、リツイートをして情報を拡散したりします(Share&Spread)。

 

SIPSの大きな特徴は、情報を拡散するのは企業ではなくて消費者であると考える点です。

 

特に大きな予算を使って大々的に宣伝を行ったり、広告を出したりできない小さな会社にとって、共感してもらうことによって消費者を味方につけ、消費者の力で情報を拡散してもらうという戦略は、大きな企業に対抗できる数少ない有効な戦略だと思います。

 

そのためにはまず共感をしてもらえるような情報を継続して発信していくことと、ビジネスは商品を買ってもらって終わりではないということを常に意識して販促活動を行うことが重要です。

 

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます。

  


有本貿易相談事務所

 

愛知県大府市柊山町5-336 701

Email: info@arimotoboueki.com

Tel: 0562-46-5785 Fax: 0562-46-5785

Mobile: 090-4255-8920


【所長プロフィール】

 

名前:有 本  泰 夫

 

●(一社)貿易アドバイザー協会認定貿易アドバイザー

●名古屋商工会議所海外展開アドバイザー

●ジェトロ浜松貿易相談会アドバイザー

●ジェトロ新輸出大国コンソーシアムエキスパート

 

早稲田大学法学部を卒業後、精密機器メーカーにて17年間海外ビジネスに携わる。

3年半のドイツ駐在を含め、欧州を中心に、アジア、中東を数多く訪問し、海外顧客との商談、展示会出展、新規取引先開拓を行う。

2015年AIBA(貿易アドバイザー協会)の貿易アドバイザー試験に合格。認定貿易アドバイザーとして独立。

中小企業の目線に立った、分かりやすく丁寧な指導には定評がある。

2016年6月より2018年3月まで、ジェトロの新輸出大国英文貿易実務エキスパートとして、全国の中小企業の英文実務の相談、指導を行う。

2018年4月より、ジェトロの新輸出大国機械分野エキスパートとして中小企業の輸出へのハンズオン支援を実施中。

 

【セミナー及び原稿執筆等実績】

 

●ジェトロ貿易マガジン執筆

 - 20167月配信「海外企業との販売代理店契約を締結する際の注意事項」

 - 20175月配信「海外展示会へ出展する際のポイント」

JCAジャーナル20167月号、8月号、9月号 論文執筆

●ジェトロ名古屋にてやきもの輸出ワークショップを実施(20169月)

●ジェトロ北海道にて旭川家具輸出ワークショップを実施(20176月)

●ジェトロ佐賀にて家具輸出ワークショップを実施(20176月)

●ジェトロ佐賀にて唐津(コスメ製品)、有田(有田焼)輸出ワークショップを実施(20178月)

●墨田区にて輸出ワークショップを実施(20178月)

●品川区にて輸出ワークショップを実施(20179月)

●ジェトロ名古屋にて常滑焼輸出ワークショップ(全3回)を実施(201710月)

●瀬戸市にて愛知県/瀬戸地域窯業技術協議会共催の瀬戸焼海外販路開拓セミナーを実施(20182月)

●ジェトロ名古屋にて瀬戸焼海外販路開拓ワークショップを実施(20183月)

 

その他新輸出大国コンソーシアムエキスパートとして全国各地の中小企業に対しての貿易実務指導を多数実施。